アレルギー性疾患の治療薬であるザイザルは、1950年代頃からの歴史がある抗ヒスタミン薬の中でも第二世代に属する、比較的新しい医薬品です。
さらに言えば、ザイザルが開発・販売されたのは2010年からであり、1983年以降に開発された第二世代の中でも飛び抜けて新しい製品となります。

新しい第二世代の中でもさらに後発であるため、ザイザルは先発の抗ヒスタミン薬の良い点を受け継ぎ、欠点だけを改良した優秀な薬です。
大きな要素として、効き目に関してアレルギー治療薬としての薬効成分の強度は保ったまま、副作用だけを抑えめに作ることに成功した点が挙げられます。
抗ヒスタミン薬の副作用として一番に挙げられるのが服用後1時間後に見られる強い眠気ですが、第二世代は第一世代よりも抑えられています。

これに加えて、ザイザルは先発の第二世代の抗ヒスタミン薬で抑えた副作用をさらに低減することに成功しました。
服用後の眠気はもちろん、喉の渇きや頭痛・めまいといった抗コリン作用が控えめな点も見逃せません。

眠気や頭痛の副作用が現れにくい理由は、薬の開発元となった薬品からR体だけを抽出して開発したことが副作用軽減に一役買っています。
眠気や頭痛・めまいといった作用は、抗ヒスタミン薬の薬効成分が脳に入りやすいことにより起こるものですが、脂溶性が低く脳に入りにくいため抗コリン作用が軽減されます。
排尿障害などの弊害も少ない優秀な薬であるため、アレルギー性疾患全般に広く用いられる薬品です。

肝心の効き目の方も高く、服用後ほどなくしてかゆみがおさまるなど効き目の即効性もあります。
持続時間は24時間と長く、1日に1回欠かさず入眠前に服用すれば効果が切れることはありません。
アレルギー症状全般に効果がありますが、特に鼻水とくしゃみに大きな効能を示します。
次いで鼻づまりや目のかゆみにも効果がある他、アトピー性皮膚炎に関してはかゆみの軽減効果も得られます。

ザイザルは稀に重篤な副作用が発生する

ごく稀にですが、ザイザルには重い副作用が出ることもあります。
主な症状は、アナフィラキシーショックやけいれん、肝臓の重い症状や血小板の減少などです。
翌朝に軽い倦怠感や眠気が残る場合はさほど影響がありませんが、上記の重篤な副作用が現れたら速やかに医師に報告して指示を仰ぎましょう。

重篤な副作用が出る前に、必ず前駆症状とも言うべき初期症状が見られます。
アナフィラキシーショックに関しては、冷や汗や手足の冷え・顔面蒼白、めまいや手足の痺れ、目の前が暗くなり意識が薄れるなどの症状が先に現れます。
意識低下や消失、全身の硬直や筋肉のふるえが見られたら、けいれんの前段階と思ってください。
鼻血や歯肉からの出血、血尿などが出始めたら血小板の減少の疑いがあります。

肝臓の障害に関しては、倦怠感や食欲不振、吐き気や発熱・発疹、皮膚や白目が黄色がかるなどの症状が先に現れます。
ザイザルの服用期間が短期間であればさほど気になる点ではありませんが、服用期間が長期にわたるようでしたら、定期的に肝臓機能の検査を受ける必要があることも覚えておきましょう。

また、腎臓の機能が低下している方や、腎臓に疾患を抱えている方の服用には注意が必要です。
治療期間中の、ザイザル服用後の血中濃度が半減する期間が大幅に伸びて、副作用が強くなる可能性があります。
腎臓に疾患を抱えている方は、ザイザルを処方される前に医師に必ず報告・相談してザイザルの処方量を調節してもらいましょう。

この他、滅多に出ませんが警戒するべき副作用として、下痢や嘔吐、かぶれや血圧の上昇・低下、口内炎などが挙げられます。
頭痛やめまいはザイザルが原因かどうか判別しづらいですが、肌のかぶれや下痢・嘔吐に関しては比較的分かりやすいので、もし疑わしい症状が見られたらすぐに担当医に相談してください。